2007年04月29日

ねむり

 夜がきた。僕は目を醒ます。
 紗の天蓋に覆われたベッドの上、今夜も隣に君が眠る。
 こんばんは、そして良い夢を、という意味を込めて、君の両の瞼に口づけた。
 このキスで君が目醒めれば良いのに。
 羽枕の下をまさぐって白い封筒を捜し当てる。君からの今日の手紙。
 いつものように、おはよう、で書き始められた長い一日分の手紙を読み始める。

 今日も良い天気です。
 窓からはくっきりした青空が見えます。
 夏が近づいて、青空もいっそう濃くなっていきます。
 手紙では伝えきれないのが残念でなりません。
 今度、シーツを夏の青空の色に替えてもらいましょう。
 ああ、あなたと同じ目であったら良かったのに。

 ピアノの音が聴こえます。
 可愛らしい、どこかで聴いたことのある旋律です。
 きっと子供の小さな手による演奏なのでしょう。
 今、一音はずしてしまったので弾き直しました。
 あなたはピアノを弾くのでしょうか。
 あなたの指が鍵盤をすべるのを、見てみたい。

 じきに日が暮れます。
 とても眠くなってきました。
 今日は気の早い月が昇るのを見ることができました。
 この月を、今夜はあなたも見るのですね。
 夜空ではどんな風に見えますか。

 他愛ない君の日常が、僕の中に構築されていく。今は夜空しか覗けない窓の外に、君の見た青空を探した。
 僕も君と同じ目でありたかった。

 闇に眠る君と光に眠る僕は、一度も視線を合わせることのないまま紙の上で恋をする。
 こんばんは、で始まる僕の一夜の手紙を書き始めた。
 君の見た月を、僕も今見ています。


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posted by ぺこ at 11:11| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月27日

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 夜空より近しいものはなく
 僕らの距離より遠いものはない


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posted by ぺこ at 11:59| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

幸福な記憶

 手をつないで見上げた日暮れの空に、細い月と一番星と、夜間飛行の赤い光。


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posted by ぺこ at 09:56| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月01日

no-title

 生涯を終えるまでに
 あなたの不在に慣れることができるのだろうか。


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sent from W-ZERO3
posted by ぺこ at 07:45| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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