2008年11月08日

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 近頃、同じような夢ばかりみる。
 自らの幼さで失ってしまった、遠い恋の夢。

 忘れてしまいたいこと程、忘れられない。夢にみた日は、生活していてもふいに思い出される。
 あのときの、あのひとの声。言葉。
 同時によみがえる、悲しい気持ち。
 後悔してるんだよ、友人は言った。だからいつまでも思い出すんじゃないの。
 その通りだ。幼くて、淋しさに耐えられなかった自分を、今も悔いている。
 待っていて、と求められた言葉に、首をふった自分を。

 一時の淋しさなんか、紛らわす術はいくらでもあったはずなのに。
 今なら、きっと待てるのに。

 消えない後悔を、また夢にみる。
 夢の中で立ち尽くす、動かない両足を、あのひとの袖さえ掴めないこの指を、どうしたらいいだろう。
 もう、涙さえ出ない、この後悔を。
posted by ぺこ at 07:30| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月12日

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 わたしの笑顔がつくりもののように見えていませんように

 この好意が、ただしく伝わっていますように
posted by ぺこ at 01:37| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月22日

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 終わりたくない今日。
 睡魔の誘いにあらがう。
 日付はとうに変わっても、意識だけは今日のまま。
 脳裏にくりかえす、声、表情、場面。

 眠りに落ちてまた朝に襲われても、起き上がることができるように。
 何度もくりかえす。
 どうか、夢でも。
posted by ぺこ at 02:12| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月07日

ミミナリ

 あ、きた。つい声に出していた。
 何が、と君はさして興味もなさそうに、手元の本から顔も上げず、それでも律儀に訊ねる。
 耳鳴り、と答えて間もなく本格的に聴覚が塞がれた。軽い目眩をおぼえながら、君の唇が動くのを見る。
 声は聴こえない。

 時折、このまま耳鳴りが治まらなくてもかまわないと思うことがある。
 自分にしか聴こえない音で塞がれた耳は、聴きたくもない言葉を聴かないですむ。
 高い高い、神経に触る音を聴き続けていたら、いつかこの意識も一緒に弾けてしまいはしないだろうか。

 君にはそんなこと言わないけれど。
posted by ぺこ at 01:54| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月22日

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 君を助けたい。

 その気持ちに嘘はないけど、その気持ちが君の負担にならないとも限らない。

 ほら。また僕は動けなくなる。
posted by ぺこ at 03:13| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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 真夜中、眠りかけたところで、物音に目をさます。
 薄い扉の向こうで、君の動く気配。
 暗闇につまづいて、覚束ない足取りさえ聞こえてくる。
 冴えてしまった目で、扉の隙間から漏れてくる光を見つめた。

 起き出して、眠れない君の不安を聞いてあげるべきだろうか。
 それとも一人になりたいのか。そっとしておくべきなのか。

 目は冴えても、まだぼんやりとした頭では判断がつかなくて。
 暗い天井を眺めながら途方に暮れる。

(僕の持ち得ない君の繊細さは時に僕を迷わせる)
(君の望むようにしたいのにそれがわからないんだごめんね)
posted by ぺこ at 03:00| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月06日

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あの黄金の満月が落下したらそれが合図。
星影を頼りに街を出よう。
舟の舳は北極星。
ただまっすぐにすすもう。

舟の後を鯨がついてくる。
君も行こう。僕らと共に。
誰も見たことのない、遠い昔に滅んだ王国の遺跡へ。
posted by ぺこ at 21:58| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月10日

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 電話の向こうで君が時々泣いてること、知ってるんだ。
 ちょっと待って猫が、と言った声の端が、かすれて震えてる。
 会いたいと思う時に会えないのは不便ね。寂しくつぶやく君の気持ちはわかるよ。
 でも例えばこんな時。
 車窓の町並みが記憶と重なって、君に近づいてる時。
 浮かれる胸を押さえている時。
 改札を出た僕を一番に見つけてほころぶ君の顔が見えた時。
 僕たちを隔てる憎らしいこの距離も、そう悪いものでもないかもしれない、なんて思うんだ。
posted by ぺこ at 08:09| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年04月02日

きょうだい

 すぐそこにある手をどうやって握ったら良いのかわからなかった。
 兄さん、と呼んだことなど一度もない。
 私たちは出会ったときのことを鮮明に覚えている。
 私たちは、他人から始まった「きょうだい」だ。
 いつも一定の距離を保って、不自然ではない「きょうだい」であろうとした。
 意識的に。

 だから、手のつなぎかたがわからない。

 小さな子供でもないのに、「きょうだい」が手をつなぐのは不自然に見えはしないか。
 それとも「きょうだい」なのだから手をつなぐのは当たり前なのか。

 でも私たちは自覚している。
 仲良しだから手をつなぎたいんじゃない。
 私たちはただ、互いに触れたいだけなのだ。

 触れてしまえば最後なのも、私たちはよくわかっている。
posted by ぺこ at 00:43| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年02月10日

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 私が私を罰するから
 どうかあなたは許してください。
posted by ぺこ at 01:01| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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