2007年12月04日

no-title

 この胸のいたみは僕のもの。
 君がここにいたという証。
posted by ぺこ at 12:08| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年11月08日

no-title

「駄目なんだ。僕は。覚悟が足りない」
「何の覚悟?」
「生きていく覚悟だ」
posted by ぺこ at 21:14| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月21日

オニゴッコ

 好きです、なんて単純な言葉じゃ素直に受け取ってもらえないのはわかってる。
 でもあれこれ言い回しを変えたって現実は変わらないし、ややこしい言い方じゃもっと伝わらない。
 だから結局、ここに戻ってくる。
「好きです!」
 準備室に引っ込んでいる隙を逃さずに、ほとんどケンカ売る勢いで宣言すれば、またかと言いたげな呆れ顔。これを見るのも3度目だ。
「あのな」
「本気です! 何回も言ってんじゃないですか!」
「いや、だから」
「ごまかし無用ですから!」
 逃げなんか許さないって姿勢で、がっちり足に力入れて仁王立ちして目の前をふさぐ。
 灰色の、古いキャスター付きの椅子に座ったままの先生は、当然わたしよりも目線が低くてわたしの顔を見るとちょうど上目遣いになる。しまった、ってちょっと思った。この目は弱い。
「おまえねえ……」
 ふうっと息を吐き出しながら椅子に沈み込む。……呆れ顔はいいけど、ため息はだめだ。少し傷つく。
 ぐっと黙ったわたしに先生は、大学は、と訊いた。
「志望校、決まってんだろ。どこ」
「……Y女子。の、英文」
「短大?」
「四大」
 素直に答えると、先生はふーんと言って何か考え込んだ。
 なんで告白から一気に進路指導になってんだ。ごまかされたか、とちらりと思った。先生が口を開いた。
「何で受験すんの」
「英語と国語と、あと」
「世界史?」
「違うよ! に、日本史!」
 わたしの答えを聞いて、先生は今度は面白そうにふーんと笑った。あ、やばい、と思う。好きな顔。
「じゃあ、受験終わったらも1回来い」
「……はい?」
「俺が教えた日本史で、ちゃんと合格したらもう1回来い」
 今までと違う反応を返されて、戸惑う。先生の言葉の意味がとれなくて、ぼんやりと反芻する。もう1回?
「ちゃんと目標達成したら、真面目に聞いてやる」
 ようやく意味が呑み込めた。それは、つまり、要するに、今度はごまかしもはぐらかしもなしってことで。
「き……期待していいって、ことですか」
 さすがにそれは楽観的すぎるだろうと自分でも思ったけど、あえて恥をしのんで訊いてみる。すると先生はにやりと笑った。
「さあ?」
 ど真ん中の大好きな表情で、意地の悪い答え。たぶん今わたしは耳まで真っ赤になっている。だめだ、やっぱり好きだと思ったら、まずいことに涙さえ浮かんできた。
「わかりました!」
 涙をやりすごしたくて、わたしは一際大きな声で宣言する。
「首洗って待っててくださいよ!」
 余裕たっぷりな態度の先生をにらみつけて、悔しいからびしっと音がしそうなくらい勢いよく指さした。逃がさないんだからね。そんな気持ちで。
「しっつれいしましたッ!」
 びしゃん、と大きな音をたてて扉を閉めてやる。心臓がばくばくうるさくて、熱を出したみたいに体が熱かった。
 なんだかいいように誘導されたような気もするけど、この際かまわない。合格。合格さえすれば、先生はちゃんと向き合ってくれる。わたしの本気が、今度こそ届くかもしれない。
「……なめんなよ」
 呟いて、足の裏にぐっと力を込めて駆けだした。

*  *  *

 ばたばたと騒がしい足音が扉の向こうから聞こえた。廊下は走んなって言ってんのに。だから子供だっていうんだよ。
 はーっと大きく息をついてがりがり頭を掻く。まったく。
「人の気も知らないで……」
 18なんて面倒な歳だ。制服着てたら手も足も出ない。なんでこんな事態にはまっちまったかなあと、我ながら間抜け加減に呆れる。
 でも、しょうがないんだな。
「早く来いよー」
 聞こえないのを承知で、とっくに去った足音へと呟いた。
 早く。早く。
 走って来い。
posted by ぺこ at 19:06| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月08日

no-title

 君の君自身に対する信頼は失われてぼろぼろ崩れ去ってゆく。
 わたしは人間に向いていない、とつぶやく君の瞳の涙の膜。
 それを追いやるように君は自嘲する。でももし小さな生き物だったら、すぐに食べられて終わっちゃうね、と。
 そして僕は、思わず言い放った。
 人間は捕食すらされないけどね。

 自らの手で幕を引かないのなら、死ぬまで生きなければならない。
 求められるレベルをクリアして。
 終わらない、終わらない。生きること。

 ねえ、どうして人間には捕食者がいないんだろう。
 自ら手を下せないのなら、せめて。
 あきらめられるほどの、強い力を持った運命(さだめ)で終わらせてほしい。
 断ち切って。



-----------------
sent from W-ZERO3
posted by ぺこ at 12:14| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月02日

運命というもの

 あきらめさせて。
 後悔などしなくてもいいように。


-----------------
sent from W-ZERO3
posted by ぺこ at 22:30| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月28日

no-title

となりで手を握っていてくれるだれかが居ればいいのに。


-----------------
sent from W-ZERO3
posted by ぺこ at 16:53| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月18日

破璃のように

 破璃のように息をひそめる。
 目覚めないように。


-----------------
sent from W-ZERO3
posted by ぺこ at 14:26| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月29日

ねむり

 夜がきた。僕は目を醒ます。
 紗の天蓋に覆われたベッドの上、今夜も隣に君が眠る。
 こんばんは、そして良い夢を、という意味を込めて、君の両の瞼に口づけた。
 このキスで君が目醒めれば良いのに。
 羽枕の下をまさぐって白い封筒を捜し当てる。君からの今日の手紙。
 いつものように、おはよう、で書き始められた長い一日分の手紙を読み始める。

 今日も良い天気です。
 窓からはくっきりした青空が見えます。
 夏が近づいて、青空もいっそう濃くなっていきます。
 手紙では伝えきれないのが残念でなりません。
 今度、シーツを夏の青空の色に替えてもらいましょう。
 ああ、あなたと同じ目であったら良かったのに。

 ピアノの音が聴こえます。
 可愛らしい、どこかで聴いたことのある旋律です。
 きっと子供の小さな手による演奏なのでしょう。
 今、一音はずしてしまったので弾き直しました。
 あなたはピアノを弾くのでしょうか。
 あなたの指が鍵盤をすべるのを、見てみたい。

 じきに日が暮れます。
 とても眠くなってきました。
 今日は気の早い月が昇るのを見ることができました。
 この月を、今夜はあなたも見るのですね。
 夜空ではどんな風に見えますか。

 他愛ない君の日常が、僕の中に構築されていく。今は夜空しか覗けない窓の外に、君の見た青空を探した。
 僕も君と同じ目でありたかった。

 闇に眠る君と光に眠る僕は、一度も視線を合わせることのないまま紙の上で恋をする。
 こんばんは、で始まる僕の一夜の手紙を書き始めた。
 君の見た月を、僕も今見ています。


-----------------
sent from W-ZERO3
posted by ぺこ at 11:11| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月27日

no-title

 夜空より近しいものはなく
 僕らの距離より遠いものはない


-----------------
sent from W-ZERO3
posted by ぺこ at 11:59| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

幸福な記憶

 手をつないで見上げた日暮れの空に、細い月と一番星と、夜間飛行の赤い光。


-----------------
sent from W-ZERO3
posted by ぺこ at 09:56| メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。